けものフレンズ2について語りたい②
*この記事にはけものフレンズ2のネタバレがあります。最後まで見た人向けです。加えて、一個人の感想です。色んな考えの方がいると思うので…許容できる方だけ閲覧どうぞ。「私はこう思う」とかのコメントも大歓迎です。制作陣の不祥事には触れません。あくまでアニメの内容に関する話だけです。
第2回、けもフレ2について語りたい!
(ドンドンパフパフ!)
前回:https://sigfure.hatenablog.com/entry/2019/04/14/022734
…はい。
前回、9話までを振り返って書いたわけですが
9話のイエイヌちゃんショックで心を折られそうになりながらも
この時は
「いや…いやいやいや…まだ、あと3話あるからね。評価するのは早い」
「ネットで酷評受けてるけど、多分キュルルちゃんは容量悪いだけでルシファー悪い子じゃないよ!(畜生ムーブと言われてるけど割とここは本気で今でも容量悪いだけだと思ってる)」
と思っていました。
最後まで全部見た結論から言うと…
けものフレンズってプロジェクトの作品としては普通に楽しんでました。
が、あの一期の続きと思うとなんだか期待してただけに色々胸が苦しいですね。…あとキュルルは悪い子ではないと思うよ。容量が悪いだけで。前回の感想参照。
より子供向けにしたような全体のポップな雰囲気は好きでした。
【よかったなと思うところ】
①フレンズたちが可愛いよ!全体のポップな雰囲気
②キュルルが自分の居場所を見つけるっていう目標の達成は描かれたところ。
③園長・飼育員・一緒に支えあって成長できる友達同士…とか今までと同じ立場ではなく、時にケンカしながらも気の合う友達同士でのワイワイ三人旅って感じの新しい切り口でアプローチしてきた所
友人曰く「カラカルは要るかな?全体的にギスギスして見えるのあの子の言葉がキツいせいなのもあると思うけど」
…それいる!ツンデレかわいいじゃん。それにせっかく今までのシリーズとは違う立ち位置で描いてる作品なのに。
ただ、友人の言う通り言葉の毒っ気はもうちょっとうまく抜いてあげて欲しかったかも。
【個人的に残念と思うとこ】
①敵がほとんどワンパン。手ごわい相手も2、3回攻撃…。
じょしゅ「おそらく同等のパワーを持つフレンズでしか倒せないのです…」
→ジャイアントパンダちゃんの暴力で一掃 とか緊張感がない
②キャラの掛け合い(ここいる?)に時間を掛け過ぎてて、本編で以下の点を本編で回収しなかったこと。
考察要素だと言って視聴者に全部をぶん投げてしまうにはちょっと厳しいんじゃないかという点…。1期を知っているファンに向けた考察要素の謎は抜きにしてもココは散々臭わせただけに回収してほしかった。
・うみのごきげんが調子悪かったのは何故?
・フウチョウコンビは何故やたらキュルルに構う?
・ビーストは何故フレンズになりそこなった?フレンズとしての理性が芽生える兆しがあった?なんで一方的に襲われただけのキュルルはビーストにあそこまで肩入れしたの?(一・二話でセルリアンを撃退してくれてたから?)
これに加えて
・巻き込まれ系主人公キュルルのおうち(居場所)を冒険しながら見つける
・動物の特徴や魅力を説明しながら物語を進める
という問題を最低限ストーリー上で解決しなければ視聴者はスッキリできなかったことを考えると12話の枠に収めるには削るべき無駄な情報や、入れるべき情報が多すぎたのかもしれないですね。
1期視聴者に向けた謎やここいる?なポイント以外にも…キュルルが遊びを提示する事しか直接的な問題の解決手段がないってキャラなのも、余分に動物の習性を説明したり・掛け合いに時間を掛けてしまったりした要因なのかもしれないですが…
(ゴリラ回の解決方法が巻き込まれて言われるがまま一芝居打つ…だったり、起こる問題に関して基本受け身な立場が多い気がして…本当に一貫して「パークのお客様でこども」なんだな…って印象です。『皆のいる場所が僕のおうちなんだ!』って言うならもうちょっとキュルルに頑張ってほしかったかも…個人的な考えですが)
③自分が好意で描いた絵が皆を苦しめてる…っていう部分のキュルルは可哀想だったので、コレもっとドラマチックに解決してほしかった。
フウチョウコンビの助言→「大好きだー‼(自己完結)」であっさり解決しちゃったとこが残念。…どうすりゃよかったんだろうなぁ。
沢山湧き出たフレンズコピーセルリアンに襲われるホテル組一同。「自分のせいでこんなことになってしまうなんて…僕が絵なんか描かなければ…」と苦しむキュルル。
危機一髪のタイミングで
「ちゃんとお前の思いは伝わってるぞ!だからそんな悲しいこと言うんじゃない」
「アンタのこと、好きじゃなかったらこんな危ないとこまで来てないわよ!」
「オウ、今度はプロングホーン様達だけじゃなくてこのロードランナー様もちゃーんと描いてくれよな!」
とか言いながら続々かばんさんに出荷されてきたフレンズたちがトラック上で愚痴交じりに吐いていた本心をちゃんと述べたうえで助けに来る… とか?
何か苦悩を破るのにもっと他のキャラからの働きかけが欲しかったかも。
④「さてはアンタ、あそこ(溝)を飛び越えるのが怖いんでしょ!!」
1話との対比で成長を描こうとしたのかもしれないけど…エライ落差や距離があるならちょっとはわかるんだけどさ…引っかかってこけたら危ない程度の溝じゃない…。カラカルは冗談で言っただけなのかもしれないけどこれはどうなんだ。正直まさかこれでキャラの成長を表したかったのか?と思ってしまったので少し引いた。
封神演義リメイクの仙人ジョークが不発だった話を思い出す
⑤全体的にぎすぎすして聞こえる会話
前述のとおり、もう語るまでもないけどなんだか毒があるんだよね。
⑥イエイヌちゃんとアムトラちゃんが可哀想だろうがよォ!!
崩れる瓦礫…取り残されたアムールトラ。
無残な最期が描かれたわけではないので結局最後は助かったと信じたい。
フレンズに、なるんだよ!!しなないでアムトラちゃん!!
…で、とどめだといわんばかりのCパートイエイヌちゃん。
イエイヌちゃん!!!(´Д⊂ヽ
このCパート。イエイヌちゃんが自分に届いていた手紙を読んでいるんだけども、その手紙の山の中に過去にキュルルが描いたと思われる絵が付いているのを発見。
(キュルルの持っていたスケブのページを破った跡と、この絵の破れ方が一致する…という考察がある)
それを見て「素敵な絵…!」とつぶやいて終わる…。
可哀想にも程があるだろう…。
限界オタクのヤストシちゃんは思った。
このキュルルの持っていたスケブのページを破った跡と、この絵の破れ方が一致する…という考察。もしや間違いなのではないか?
・ページの破れ方が一致してたのは単純にそういうモデルを使ってたからってだけ。脚そ考。
・イエイヌちゃんが出てきた絵を見て、既に見知ってるものなら「お?…あら?」という反応をするのはおかしい。人間を待ってる間に便りはちゃんと見てそうじゃない?
だから時系列的に、ミライさんや菜々ちゃんとあのホテル崩落後の旅の途中で会ったからあの絵を描いてラッキーさんに頼んで送ったと推察する事は出来ないかと。
…苦しいな。前者の考察の方がちゃんと筋が通ってるし。
なんとも言えない、いかんともしがたい後味の悪さである。
二次創作で癒されるしか救いがないのがもうね…。
呪詛兄貴チルドレンが増殖。閣下やバットマンは怒りを通り越し嘆きつつも
おっぱいぷるんぷるんにだけはここすきを表明していた。
最後のかばんさんとサーバルちゃんのおわかれのシーンは
前作に泥を塗ったのだと激怒してる人が多かったけど、前の記憶が少しサンドスターの影響で継承されているという希望がうっすら見えたシーンでもあるので私は個人的にはまだ許せた。
かばんちゃんはきっと諦めたりしないで自分にできることをあれからもっと探していくと思うし…ね。(正直思い出の中でじっとしていて欲しかったという気持ちもあるけど…続きと銘打って出てしまったし、ねぇ?)
個人的にバッドな部分を多く述べてしまってますね。
でもね、やっぱり嫌いにはなれなかったんですよ。
けものフレンズ2も。
あの1期の冒険の続きと地続きの物語とは言い難いにしろ、
好きになってアプリや漫画でも追っかけてきた
フレンズたちを嫌いになれるわけがなかったんですよ。
2から新しく出てきたフレンズたちも皆個性的で魅力がすごいですよ。
それにキュルルも…言動を見るに幼いだけで絶対悪い子として描きたかったわけではないと思うんですよ。かわいそうじゃないですか…あんな言われて…。(まぁイエイヌちゃん回が確かにあの考察を聞かないとド畜生にしか見えないのもどうなんだって感じなんだけども)
ただひたすらに、惜しい。
世界観や雰囲気が好きだっただけに。それを言葉の毒で台無しにしてしまっていたり、脚本でストーリーを気分的に締めきれていないのが悲しくて悔しくて…。
皆も好きだったからこそあんなに怒ったんだろうなと。
物語作りの下手糞なお前に何がわかるんじゃいと言われそうな気もするけども…それでもあの3人旅はそこまで悪いものじゃなかったと感じたので、それを言葉の毒やストーリーで纏めきれなかったのが残念でならないんです。
私にとってけもフレ2はそんな感じの作品でした。
BD、ナショジオモチーフの超いい感じな見た目してるし…素敵よね。
多分円盤は買わないと思うけど。漫画版のけもフレ2を買ってみようかな。
以上ヤストシちゃんの一人アニメ語りでした!